和紙ブローチが完成しました
今日は前回のブログの続きで、作っていた和紙のブローチが完成したお話です。
前回はしっかりコーティングをして、じっくりと乾燥をさせる段階でした。
そして、その後黒のブローチに金箔を貼る作業をしました。箔もいい感じに仕上がってくれたので、ホッとしています。
できたのがこちら。
全て表情が違います。
箔を貼るデザインは、何となくのイメージを頭の中で描いたら、後はいい意味でテキトーに手を動かします。何故テキトーがいいのか、、、それはイメージ通りにしようとすると、作為が出過ぎるから。
なので、躍動感を感じられるよう箔を貼るときは思い切って作業を進めます。
箔を払い落としたり、削ったり、手の中の一つのアクセサリーを見ながら、その時いいと思うことを色々やってみます。
すると、思わぬことが起き、面白い表情を見せてくれます。
躊躇しない。
迷いは出来上がった表情に必ず現れます。
一つ一つが違っていて当たり前。それがいい。人間と同じですね。皆それぞれの個性がある。皆違う。それでいい。それが面白い。みんな同じとかあり得ない。それはモノにもコトにも当てはまるはず。
宇宙の唯一無二な存在であるヒトやモノやコト。この当たり前が当たり前になって欲しいなとつくづく思う。そしたら、大体の問題は解決するはずだと本気で思っている今日この頃です。
さて、そんな僕の思想の話は置いといて、、、話をブローチに戻します。
僕は仏像が好きです。
この黒と金箔のブローチの理想も古い古ーい仏像。
できた当初は金箔でピカピカだったろう仏像の、今は剥落した金箔と煤で黒くなったあの独特の豊かな表情や雰囲気。
作ろうと思って作られたわけではない、歳月と時時の日々の暮らしの営みが生み出した、あの表情と雰囲気。
再現するためには同じだけの歳月と時時の日々の暮らしの営みが必要なのかもしれません。ただそんな長生きしてられないので、今の自分で楽しんでやっています。
情熱の薔薇のような赤いブローチ。
シンプルなのにかなり目を引きます。
こちらは、色からは力強さを、和紙のザラザラした質感からは優しさを感じさせる相反作用のある一品です。
和紙のブローチ、無事にできて本当によかった!