最近読んだ本「子どもを呪う言葉・救う言葉」のこと。

こんにちは。
何とか30分のジョギングを週4-5回ほど継続している和紙アーティスト裕也です。続けるのに必死ですが…。
今日も本のご紹介をします。
「子どもを呪う言葉・救う言葉」著者:出口保行さん
タイトルから分かるように、特に親や教育者におすすめの1冊です。
ですが、自分の今までの人生を振り返るために適しているかもしれません。
それは何故か。
本書内にある言葉は、自分が放ったもの、誰かに放たれたもの、思い当たる言葉が一つや二つは誰にでもあるのではないかと思うからです。
言葉は老若男女使うものです。本書は子どもだけではなく、大人にも当てはまる内容だと思います。
ただ、読後一つ残念に思った点があります。
それは表紙のデザイン。
寂しそうな少年が一人います。印象には残るけれども、どこかにポジティブな要素が欲しかったな〜と思いました。人を救うのが本書の目的なはずなので、絵がダメなら色かフォントででも救って欲しかったなぁと個人的に思いました。
言うは易く行うは難し。
一生懸命考え抜かれて作られたものでしょうし、批評するつもりは全くないのですが。
さて、本書は犯罪心理学者の方が書かれたもので、犯罪を犯した少年たちの事例を元に書かれています。
では中身のご紹介です。
- 誰もが子育ての方針を明確に持って子供に向かっているわけではないと思います。自分自身がされてきたこと、体験をベースに何となくいいと思ってやっている場合も多いのではないでしょうか。
- 親子の信頼関係こそが重要だということです。
- 良くないのは、子どもに黙って方針を勝手に変えることです。
- 「早くしなさい」はなぜダメなのか
- 事前予見能力は生まれながらに持っているものではなく、発達の中で身につけていくものです。
- 更生プログラムの一環としてもよく行われるのが「内観療法」という心理療法です。「内観」とは、自分についてじっくり考えることです。ネガティブな事態について原因を追求しようとする「反省」とは違い、ありのままの思考や感情を見つめます。自分を見つめる機会を持ち、現在の状況を客観視できるようにします。
- 言葉は受け手によって180度変わる
- 大事なのは子どもの主観的現実です。どんな言葉を使うかも大切ですが、子どもがどう受け止めているかに配慮しているかどうかも大切なのです。
- 自己肯定感とは、ありのままの自分を肯定できる感覚のことです。他者との比較ではなく、自分の存在に価値があると認め尊重できる感覚です。良い人生を歩むための根源的な力と言えます。
- 子どものSOSに気づくためにも、褒めたい部分を見つけるためにも、観察することです。観察していると、子どもがそのときに必要としているものを親が提供できることが増えます。ひとりで何かしているときやきょうだいといるときの様子、友だちと遊んでいるときの様子など、観察することを習慣にしてほしいと思います。もちろん、見ることができる範囲でかまいません。観察のポイントは、変化に注目することです。いつもと違う行動、いつもと違う表情などに注目します。とくに難しいことではありません。観察が習慣になっていれば「あれっ」と思うものです。
- 心配でつい口を出したくなる気持ちはわかります。しかし、親はいつまでもいてあげられるわけではありません。親が「転ばぬ先の杖」となって転ばせなければ、転んだ経験のない子は自分で何に気をつけたらいいかわからないのです。本当に子どものためを思ったら、あえて失敗させてあげることです。
- 親の考えを言うのではなく、本人に考えさえてあげることです。
以上です。
いかがでしたでしょうか?
「親」や「子ども」という言葉を自分や身近な誰か、はたまた上司や先生などに置き換えてみるだけでも共感できるポイントがあるのではないかと思います。
人は一人では生きていけません。
言葉を使って社会で生きていく以上、信頼関係と思いやりは外せないと僕は思います。
多くの示唆を得られる内容の本だと思います。
できればたくさんの人に読んでほしい1冊です。